図書館で洗礼を受ける

さて、早くも再び週末だけど、先週末の日曜日のこと。。。
夫の用事に合わせて一緒に外出し、その用事が終わるまでの1時間半ほど、息子と2人で図書館で時間を潰していた。

図書館は郡内のWest Haverstrawというところにある、町の公立図書館。
「子供図書セクションに行けば、絵本やおもちゃなどもあるだろう。息子が飽きたら、お天気も良いし傍にスーパーやドラッグストアもあるので、散歩や買い物に行けばよいか」というのが作戦だった。
自分で歩き回るようになってからは、息子にとって初めての図書館体験だったのでどうだろうかと思ったけど、いつも家では見ない本やおもちゃに夢中になれたようで、結局は夫の用事が終わるまで図書館で楽しく過ごすことができた。
しかし、こうして自分で歩いて動いて、単語のバラバラながら思ったことを喋りコミュニケーションをとることを始めると、他の子供達と関わる機会も増えてくるもの。
図書館の子供用プレイエリアで息子と遊んでいた間、なにやら息子に近寄って来た男の子達がいた。

2人とも息子より年齢は上で、一人は3歳くらい、もう一人は5歳くらい。
始めにやってきた推定3歳児は、しばし遠くから息子の様子を見ており、息子もそれに気づいた様子。
息子より背が高いため本棚の上に並べられたぬいぐるみに手が届き、自分でj好きなぬいぐるみを取って遊んでいた。
それを見た息子は、「あ、いいな。ボクもそれ触りたい。」という眼差しを送る。
それに気づいた3歳児は、ぬいぐるみを持って少し息子に近寄ってくる。
息子は「来た♪」と思い、近寄りぬいぐるみに手を伸ばす。
しかし、さっとぬいぐるみを避けて抱きかかえ、息子を後にし彼のお母さんの方に駆け戻る。
息子「・・・。」
彼のお母さんは「あらあら、シェアしてあげないとだめよ。」と彼に言う。
そして再び3歳児がぬいぐるみを持って息子に近寄る。
それに応え息子は、傍のソファに置かれていた2冊の本、お姫様と人魚姫の本をつかみ、何度も「ボボック」(”book book”息子語で本を意味する)と言いながら3歳児に差し出す。
しばし「・・・は?」という顔をし、またぬいぐるみを持って去った3歳児。
2冊の本を持ったままそれを見つめる息子。

3歳児は、自分のポケットに持っていた5cmほどのバイク模型を取り出し、息子の視野の中でそれを「ブーン」と走らせて遊び始めた。
息子はもちろん見たことのないおもちゃに興奮し、目が釘付け。
すると今度はどんどん息子との距離を縮め、お気に入りの「クールなおもちゃ」を無言で自慢し始めた3歳児。
再び手を伸ばし、ちょっとだけおもちゃに指が触れて息子は一瞬喜ぶも、バイクのおもちゃはまたササッと3歳児に連れ去られる。

それでも自分の視界内で、ちょっと駆け寄ればすぐに触れる場所で、誇らしげにおもちゃのバイクを走らせる3歳児をもう少しだけ眺めて、、、諦めたのか、息子は近くのテーブルに置かれたパズルで遊び始めた。

息子はパズルで遊ぶため、テーブルと一緒に置かれた小さい子供用椅子に腰を掛けようとした。まだ息子にはちょっとだけ高い椅子。上手に腰を下ろすことができなくて、椅子の座面に足をかけてよじ登ってから座ろうとしていたとき、あちらの方から聞こえた3歳児の声。
「ママぁ~。あの子悪いことしてるー。靴で椅子にのぼったよぉ~。ダメだよねぇ~。」
ソファに座って携帯電話を見ていた彼のお母さんが何て答えたかは聞こえなかった。

確かに、靴で椅子にのぼってはいけないのを分かってるのは良い子だ。
そして、君は自分が良い子になりたいんだね。。。
そして何が悪いかよーく心得ているんだよね。
だってきっと「こら、靴で椅子にのぼっちゃだめ」といつも言われてるのは君なんだろうから。
(ここ4行は私の心の声)

息子は椅子に腰を下ろし、パズルを始めた。パトカー、消防車、トラックなどの色んな車のカタチをボードにはめるパズル。
すると、、、またやってきた3歳児。
今度はテーブルをはさんで息子の向かいに側に座り、お気に入りのバイクをテーブルの上で走らせ始めた。
息子はパズルのピースを持ったまま、再びバイクに注目。そのうち「ぼくも」と思ったのか、自分が手にしていたトラクターの絵のパズルピースをバイクに見立て、ブーブーと息子もおもちゃを走らせる素振りをしはじめた。
3歳児は何も言わず自分のバイクをしばしグルグルと走らせたあと、息子の方にバイクを滑らせ手を離しテーブルから去った。バイクはパズルのボードにあたってそこで止まった。
すかさずバイクに手を伸ばす息子。
私は「自分のじゃないから勝手にとってはだめ。見せてもらうだけね。」とバイクを息子から引き離す。
なんてことをしていると、またあちらのほうから聞こえてきた声。
「ねぇママぁ~。あの子がボクのおもちゃ取ったぁぁぁ。ママぁ~。」

確信犯だ。3歳でこれなら、順調にいけば将来は立派ないじめっ子になることだろう。
そしてまたしても、お母さんが何て答えたかは聞こえなかった。

私は「ありがとうね、おもちゃ見せてくれて。はい、ここに置いてるからね。」と3歳児に伝えた。
息子はきょとん。
3歳児がバイクを持って立ち去ると、息子もパズルに集中しはじめた。

3歳児も居なくなり、気を取り直してパズルを楽しんでいると、今度はどこからともなくもう少し歳の大きい男の子がやってきた。たぶん5歳くらい?

5歳児は息子のパズルを見るなり、「このピースはここだよ。これはこっち。ほらやってあげるから。」と、パズルボードの周りに並んだピースを次々とはめ始めた。
一緒にいたお母さんらしき人が、「ダメよー。あなたが遊んでるんじゃないんだから。勝手に取らないの。」と言うも、5歳児はお構いなし。
私は「教えてくれるんだねー。ありがとうねー。ほら(息子)見てみよう♪」と、外の声はそう言っておいた。

一難去ってまた一難とはこのこと。
8個くらいあったピースは、あっという間に全部はめ込まれ、最後の1ピースも息子の手から奪い取られ、パズル終了。。。
また息子はきょとん。
「ごめんなさいねぇー」と言う5歳児のお母さん。
「いいえ。ありがとうねー」と私は言ったが、
5歳児の姿は無く、とっととどこかに行ってしまっていた。

(印象が強烈だった3歳児のことを長々と書きエネルギー切れのため5歳児のほうは短く終了。)

息子にとって初めての図書館。
いつもと違う環境で色んなものがあって、色んな人がいて、良い経験になったと思う。

出会った2人の男の子達との、子供ながらの人間「ドラマ」が見られたのもおもしろかった。

・・・がしかし、これから先、こんなふうに色んな子供達・親御さん達がいて、それに対処しないといけないのかぁ~と思うと私は気が重い。
そういうの全然得意じゃないからなぁ、、、
さて、どうなることやら。
親も子供と成長するっていうのは、こういうことも意味するのだろうと感じた先週末だった。


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