おばあちゃん、またね。

先月、祖母が他界した。
広島の実感の祖母で、一緒に育ったおばあちゃんだったので、とてもとても寂しい気持ちでいっぱいだった。

祖母にとって私は初孫だったのもありたくさんの時間を一緒に過ごした分、そして私はこんな好き放題な孫だっただけに、星の数よりもきっとずっとはるかに多い心配と迷惑をかけてきた。

そしてそんな出来の悪い孫は、ひょっこりアメリカへ行きそこで家族を持ち、あまり広島には帰って来なくなった。。。

そんな私だけど、祖母の命が短いと知った時から、「サヨナラの時は急でも一時帰国しよう」と考えていて、職場の上司にも事情を伝え、家では荷造りもしていた。

一時帰国するなら、夫の仕事や我が家の経済事情もあって、私一人が帰省する予定にしていた。
夫も、うちから車で10分ほどの夫の実家も、「急な帰省中は息子の世話もするから、何も心配せず遠慮なく行って来たら良い。」と言ってくれて、その言葉に甘えさせてもらおうと思っていた。それに夫・夫の実家も巻き込んでみんなで育児をしている我が家なので、安心して息子の世話もお願いできる状況だった。

そして亡くなったと実家から連絡があった夜も、日本の家族に帰国することを告げていた。
葬儀や諸々の手配で忙しい実家の家族からは、近い距離では無いことやこちらの家族のことを考え、逆に「無理には帰省しなくても良いよ」と言われた。
それでも、それでも、ボロボロ涙を流しながらパソコンを開き翌朝のフライトチケットを購入しようとしていたけれど、、、

どうしてもチケットを購入するまで進めず、帰国するのはやめて、NYにとどまることにした。
いくら夫の実家が協力的でも、夫には「後悔しない?本当にいいのか?」と言ってもらっても、私のこっちの生活と家族を置いて一人で帰省するのは違う、、、と、最終的に私が思ったから。

それに、息子のことをおいて私だけが最後のお別れを言いに行っても、きっと祖母は嬉しくないかも、と思った。
「あんた、子供や家族置いてまで来んでええよね。」って。

そして今回初めて「遠く離れた場所で暮らす」大変さはこういう事かと痛感し、留学・結婚を経ながらもこれまでいまいちハラがくくれていなかった自分にも気づいた。


昨年の年末から今年の年始に帰省した際(1歳半の息子を連れての長旅で大変だったけど、今思えば行っておいて本当に良かった)、息子を祖父母の部屋に連れて行き、一緒に写真や動画を撮っていた。
それらをアメリカに帰って改めて眺めていた時、「おばあちゃん、どの写真でも息子のことばかりをじーっと見てるなぁ。」と感じたのを覚えている。
その時はまだ祖母の容態のことなど分かる前だったので、「小さい曾孫だもん。かわいくて目が離せないんだろうなぁ♪」程度に思っていたのだけど。

でも、今になってみると、祖母は小さくて新しい命の息子のことを、一生懸命に目に、記憶にやきつけようとしていたのかもしれないな・・・と、私は感じる。

なのでまた次回、息子と夫と家族3人で広島に行くとき、皆で会いに行こうと思う。
その頃には、もっと大きくなった息子の姿を見て喜んでもらいたい。




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