"本物の著者は別の人物だった"という説もあるシェイクスピア。「King Lear」を地元劇団で鑑賞

木曜日の夕方、シェイクスピアの劇を見に行ってきました。

場所は地元ロックランド郡内の小さな教会Palisades Presbyterian Church。
ここロックランドの定番「森の中を走るような木々に囲まれた道」を抜けた先の、こんな素敵な佇まい。

シンプルで素朴な教会内に機材と手作りのステージが設置された会場です。
今回の劇はThe Strange Bedfellows(Facebookページはこちら)というローカルアマチュア劇団のショー。

ここロックランド郡にはこのようなアマチュア(インディーズ)劇団がたくさんあり、中でもイギリス/アメリカのクラシック演劇定番でもあるシェイクスピアの舞台を専門とする団体も多いです。

The Strange Bedfellowsもそのうちの一つ。
ああ見えて(?)舞台事とシェイクスピアに詳しいLLAMA曰く、"the strange bedfellows"とは現代一般的に使われる「普通はありえないようなおかしな組み合わせ」という意味だけではなく、
シェイクスピアの一作品「The Tempest」内ラインからの言葉であることは、シェイクスピアファンであれば気づくネーミングなのだとか。

そして、こういうシェイクスピア劇団は大人だけでなく、子供のグループもあります。
今回のショーも、収益分は全て子供劇団(同じ地元のグループ)に寄付されるのだそうです。

大きなブロードウェイのショーとは違い、規模も小さい手作り舞台ですが、
演じる方も見に来る方も、こういった演劇やシェイクスピアなどの文化活動に興味があり、
たまには数ドル~20ドル程度のチケット代でも払って見に行こうか、と思うような環境がとてもいいなと私は思います。


LLAMAと私は、友達がこのショーに出演することから足を運ぶことになりました。
オフィシャルの本番は昨日(金曜日)から開催でしたが、その友達の誘いで一昨日(木曜日)のプレビューに行ってきたのです。


今回のシェイクスピアの演目は"King Lear" 邦題は「リア王」
年老いたイギリスの王様リアが、3人の娘に領土を手渡すにあたり、それぞれの娘に「自分が一番お父様の事を大事に思い愛しているわ!」という態度を示さようとする、、、
ようは、わがまま頑固じいさんが「わしを喜ばせてみよ」というような場面からはじまり、、、

あーだこーだ、一悶着も二悶着もありながら・・・ (あらすじはググってください。)


そして最後はみんな死ぬ。


シェイクスピア「てっぱん」の結末です。
会場でもらったプログラムに添えられたあらすじにも、ちゃんと書いてある(笑) Basically... と(笑)

シェイクスピア喜劇は「みーんな結婚して超ハッピーエンディング」、
一方「リア王」のようなシェイクスピア悲劇は「(主要キャラは)みんな死ぬ」、
というお決まりの結末なうえ、何百年も読まれ演じられているストーリーなので、ネタばれにもならないのでしょう。

そんなこんなでショーのはじまり。
小規模のアマチュア劇団とは言え、衣装はなかなか凝っていますよ。
LLAMAから見れば、歴史上のいつの時代だとか、どこのスタイルだとか、どの身分なのか...とか、
服やアクセサリーで色々分かるらしいです。

「ゆかたと着物の違いみたいなもんかしら...」と思いながらも、衣装は衣装で楽しむ私。




2時間半のショーです。

そろそろ、主要キャラに死が近づき始める予感がする頃、10分程度の休憩あり。

足をのばすがてら会場(教会)の外に出た時に見た、月の浮かぶ夕暮れの空がとてもキレイでした♪ 



リフレッシュメントで頂いたハニーケーキがとってもジューシーで美味しくて(しかもタダ!(笑))
文字通りリフレッシュして後半へ。。。
緊張感のある戦いのシーンも増えた後半が続き、そして主要登場人物が次々に死んで、フィナーレ。

最後は会場があたたかい拍手につつまれてこの日のプレビューショーは終了しました。

シェイクスピアのショーはアメリカに来て何度か見ましたが、
正直、、、セリフはなかなか理解できません(笑)

日本の古典文学を読むようなかんじなのでしょう。
現代語ではない、ふだん見ない聞かない単語や文法がたくさんで難しいです。

しかし今回のようなショーなどでシェイクスピアに触れる機会が多くなったので、ストーリーを知りたい&読んでみたい、そんな気がしてきました。

当時(16~17世紀頃)のヨーロッパでは他国の言語が文化的言語として発展していた中、田舎のバーバリアン的な存在だったイギリスの英語。しかしそんなイメージを大きく覆し発展した言語として認識されるきっかけとなったシェイクスピアの作品群の登場。

しかし、、、
その作品たち、実はシェイクスピアではなく別の誰かに書かれていた、本当の著者が別にいたという様々なロジカルな裏付けに基づいた説もあるという、

なんとも興味深いシェイクスピアなのです。



余談:

子供のシェイクスピア劇と言ったらコレ。大好きなシーンの1つ♪





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コメント

  1. あ、お近くまで来てらしたんですね笑
    あそこの入り口の交差点を通る時、よくシェイクスピア劇の看板を
    見かけてたのですが、子供の劇かと思ってました・・・

    理系オタクにこの記事を見せたら、ぜひ行ってみたいと言ってましたので、
    今度、我が家も行ってみようと思います^^
    ただオタクはリチャード三世ファンなので、シェイクスピアのリチャード三世は
    好きじゃないみたいですが・・・リア王とかならよさそうです笑


    返信削除
    返信
    1. kawamukoさん、
      そうそう!そうなんですよ!会場に向かう道中、kawamukoさん家の向きだな~と思っていました(笑)
      子供劇団もあの教会とその近くにあるアートセンターが拠点のようなので、子供バージョンも同じ教会で行っているのかもしれませんね。

      さすがお二人ともお詳しいですね♪私はシェイクスピアど初心者なので全くなので...
      リチャード三世のことLLAMAにきいてみました(笑)
      このキングも歴史上でなかなか興味深い存在ですね!サポーターになりたい気分、わかる気がします。。。

      ショーは残すところ来週末の金・土曜日のみです。
      私達が行った日のかんじでは会場定員に余裕があれば来場時に現金で入場できそうですが、
      我が家はオンラインで前売りチケットを購入して行きました。
      こちら→ http://learcst.brownpapertickets.com/
      ちなみに私達のお友達はコーンウォール公爵役。いい役者さんですよ♪

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