ネイティブアメリカンのイベント「パウワウ」の季節

夏から秋にかけては、ネイティブアメリカンのお祭り「パウワウ(pow wow)」の季節です。

もともと、部族の中でスピリチュアルなパワーを持つシャーマンのこと、又はそのような人達の集会のこと、
更に別の説ではアメリカに侵入しネイティブアメリカンを制圧した白人が、エンターテイメントショーとして彼らにダンスをさせて見せたのが起源とも言われる「パウワウ」。

今ではネイティブアメリカンの文化やアイデンティティを称えるために音楽や踊りが催されながら、一般公開のためネイティブアメリカンでない人々も自由に来場&観覧できるお祭りのように開催される集会がそう呼ばれています。

たしか...私が初めてパウワウを見たのは、むかし10代の頃初めて来たアメリカでサウスダコタに行った時。
体育館のような屋内の会場に、色とりどりで様々なスタイルの衣装のダンサーが大勢集まり踊っていました。
最後には私も踊りの輪に加わって、とても印象的な体験をしたのを覚えています :-)


今週末、ちょうど私達の住むロックランド郡のすぐ近くでパウワウが開催されているので行ってみました。
場所はおとなりオレンジ郡との境にまたがる広大で美しい山林公園「ハリマン州立公園」の中です。



会場内には物販&フードコーナーも開設されていますが、やっぱりメインで観たいのはダンスです。

グランドエントリーと言われる、ダンサーが生演奏の音楽と歌にあわせてアリーナへ踊りながら順に入場してくるシーンに続き、
(一説では、白人に強要されたショーとしてのダンスが発端となっている、とも言われるシーン。しかし、反面では各部族が共に集うという意味もあると言われるシーンです。)

ネイティブアメリカンの肖像が描かれた星条旗が掲げられ、エントリーのダンサーが円陣になったところで「フラッグソング」と式辞。

「フラッグソング」は、全ての部族とアメリカの国に敬意をはらう歌、いわゆるネイティブアメリカンの国家。
そして、今日こうして在れること、この集会を催せることに対し大地・空・草木・動物、全ての自然に感謝を捧げる式辞が述べられました。
(※この間は、起立し写真もビデオも撮影禁止でした)

そして、ここから更にダンスの時間が続きました。
5歳以下のちびっこダンサー部門、ジュニア部門などのかわいらしいシーンもあり。
中南米の部族のダンスも。

一般来場者が加わっていっしょに踊れるコーナーも。

そしてその他では、ダンスアリーナの周りにはずらりと並んだ物販コーナー。
何十軒あったでしょうか、、、  

ナバホやズニなどで有名なネイティブアメリカンジュエリーをはじめ、
フルートやドラムなどの楽器、ウエア類、ハーブやお香、各種雑貨、ファインアート、、etc.
たくさん出店されていたので、ショッピングもしっかり楽しめます。
シルバージュエリーや雑貨は大好きなので、それはもう...欲しいものいっぱいでした(笑)


そしてフードも楽しみましたよ♪
アメリカのサマーフェスティバルの定番、ホットドッグ、ハンバーガー、フレンチフライw/チーズ、生レモネードなどもありましたが、、、、
せっかくですから、パウワウならではのフードを♪

ルートビアの濃い色とあの独特の香りをつけるサッサフラス(クスノキ系の木)のアイスティーと、
私はバッファローバーガー(左)、LLAMAはインディアンタコス(又はナバホタコス)(右)。
LLAMAのインディアンタコスは、甘さの無い揚げパンのようなフライ生地にチリビーンズ、トマト、レタス、チーズがトッピングされたもの。
絶対に...毎日食べたら増量間違い無し!でも美味しい♪ 「いけない食べ物」の典型(笑)


上の写真ではバッファローがどっさりの野菜に埋もれてしまっていたので、きれいに整えて...
断面、こんなかんじ♪
ビーフに比べて、脂肪分が断然少ない"lean"なバッファロー肉。
野生な味なので好き嫌いはあるかもしれませんが、低脂肪という面とそのワイルドな味わいでバッファロー肉のファンも多いようです。
商用の家畜というカテゴリーにあると、バッファロー肉をめぐっても良し悪しの両論はあるようですが、
私はバッファローミートを食べられる貴重なチャンスを堪能すべく、おいしく頂きました。



そんなお腹も満たされた食後、
暑い夏日ながら、座っていたベンチの木陰を吹き抜ける山の風が心地よく、あちらの方から絶えず聞こえるネイティブアメリカンの太鼓や歌声をBGMにのんびり。

「パウワウのお祭りも楽しんでるけど、なぁ~んか、こうして座ってるだけでも心地いいもんだね~♪」
なんつってボヤいた私に、LLAMAは、

「そりゃそーだよ、人間ってそもそもそうやって過ごすように出来てんだから♪木の下で、風を感じて、まわりの音を聞きながら。」

妙に納得。


いくら色んなテクノロジーが発達して機械やコンピューターで生活が便利になり不可能が可能になっていったとしても、所詮人間は自然の一部。

パウワウのネイティブアメリカン思想の賜物か、私の中の日本人的Shintoism(神道)がそう感じるのか~
山に囲まれたパウワウ会場の片隅で、そんな心地よい時間を過ごしたのでした。




この時期、パウワウは各地で開催されています。
自然に囲まれた広い敷地のある郊外地などが会場となることもありますが、都市部から専用シャトルバスが運行される場合もあるようです。

今回のこのハリマン州立公園内でのパウワウも、NYCミッドタウン発着で、会場入場料込シャトルバスの運行もされていました。

夏から秋のこの機会に、アメリカならではイベント「パウワウ」に遊びに行ってみるのも良いと思います♪

各パウワウ日程の掲載されたサイト




我が家のネイティブアメリカングッズショッピングは、これ。アワビの貝殻をそのまま、木彫りの台座にのせて使う香炉。貝と手彫りの台座セットで5ドル :-)
さっそくLLAMAのハーブ&お香コレクションをこれで楽しんでいます♪
貝殻内側の模様がとってもキレイで気に入っています。


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