刑務所と細胞

今朝のニュースで「カニエ・ウェストがホワイトハウスを訪問する」と報じていた。
それ自体に興味は無いけど、、、カニエ・ウェストはアメリカの刑務所改革を話し合いたいと言っているとか。
囚人を奴隷のように扱うとか、刑期後の社会復帰のこと、刑務所経営費用の捻出など、アメリカの刑務所事情にはたくさんの問題があるようだけど、それを良い方に直すのか、、、はたまた「Make America Great Again」と言う者同士なだけに何をもって「改善」と言いたいのか、それ以前に本当に刑務所改革なんて本当に気にしているのか(たぶん大統領の方は気にしてないだろね)、期待は薄いけど。

そんな刑務所の話を聞いて思い出したこと。
(ここからはカニエ・ウェストも政治も全く関係のない話)

刑務所の独房のことを”cell”と言う。
この”cell”は、私達の体の中や植物などの中に存在する”cell”=「細胞」と同じ言葉。
フィラデルフィアのEastern State Penitentiary

刑務所の建物の中に、小さい部屋がたくさん並ぶ様子は組織の中の「細胞」のようだから独房は”cell”と呼ばれるのかと思っていた。細胞が由来というかんじ。
しかし、先日チラリと聞いた話によると、この”cell”という言葉は大昔からある修道院の僧侶の部屋を指す”cell”から来ていたらしい。

修道僧の部屋は壁で仕切られた四角いスペースに、寝床と机と窓があるシンプルなつくり。
刑務所の独房はそれによく似ているので”cell”となった。

また、その昔顕微鏡で「細胞」を見つけた学者が「これは修道僧の部屋”cell”のような形状だ」と思ったことから、細胞を”cell”と呼ぶようになったという。

ということで、はじまりは修道院の”cell”
そして細胞の”cell”の方が後から出来上がった言葉だった。

生き物の細胞はずっと存在するものだから、存在の長さと古さからそちらが起源かと思ったけれど、よく考えればその存在を人間が「見つけた」のは後になってから。
なので、いくら古い古いものでも、それを指す言葉の歴史はまだ浅い。

今朝はそんなことを考えながらの通勤電車。言葉の由来とは面白いものだと回想しながら。


心をこめて綴ります
バナーをワンクリックでランキングの応援をお願いします

にほんブログ村 海外生活ブログ ニューヨーク情報へ
にほんブログ村

コメント

このブログの人気の投稿

実は広くて田舎がいっぱいなNY州。私の地元「ロックランド」「ハドソンバレー」「アップステイト」はここ。

大事なギターをアメリカまで持って来た時のこと・・・

DMVへ~うっかり切れてた運転免許の期限